完全天日塩が出来るまで

     下記のように多くの手間ひまをかけて、ようやく純粋な完全天日塩が出来上がります。
    決して大量生産は出来ませんが、その中身は海中に含まれる多くのミネラルをそのまま残した
    まろやかで、うまみのある特別な塩となっています。

1海水を汲み揚げる

 原料となる海水をポンプで汲み揚げます。
 上五島は黒潮の支流(対馬海流)の中に位置し、
常に清麗な海水がうち寄せています。

上五島を黒潮(対馬海流)が流れる。

こんな綺麗な海水を汲み揚げます。

2海水を濃縮する

 汲み揚げた海水をネット式立体塩田で濃縮し、
「鹹水(かんすい)と呼ばれる濃い塩水を作ります。
 ここでは海水がネットを伝わりながら流下する間に、
風と太陽熱によって蒸発乾燥していきます。
 この作業を何度も繰り返して徐々に鹹水の濃度が
上がっていくのです。 

 このネット架で海水の約6倍の濃度の原鹹水にまで仕上げます。
(3.0〜3.5%の海水を20〜22%に濃縮されます)
 このネットの流下を繰り返し、徐々に鹹水の濃度が上がっていきます。(60tの海水が7tになります)

3鹹水(かんすい)を天日に干す

 源鹹水をフィルターで濾過(ろか)した後、温室内に
設置された半畳ほどの結晶箱に入れ、太陽熱を利用
して塩の結晶を析出させます。
 季節によっては塩を採取するまでに1ヵ月以上かかる
場合もあります。

 この装置は、天日塩田で自然海塩を作る場合の問題点をクリアした温室採塩装置。

じっくりと時間をかけて天日干しされます。

4塩を採取する

 母液の濃度をこまめに計測しながら、母液が海水の
約10倍の濃度になった時に塩を採取します。
 採取濃度の管理は、品質面での大きなポイントにな
ります。

いよいよ完全天日塩を採取します。

上澄み液が「水にがり」となります。

5包装する

 塩は包装前に撹拌され、保管中に生じた容器の上下
のばらつきを整えます。
 さらに目視による細かいチェックを行ったのち、計量・
重鎮・箱詰めされます。

計量・重鎮・包装され製品として出荷されます。