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案内板
小さな入り江に立つ中ノ浦教会は、まるで水鏡に写したような対岸からの風景が絵画的で美しい教会である。
中ノ浦教会は大正14年(1925)8月建立、大崎八重師より祝別された。昭和41年(1966)入口部を増築するとともに、鐘塔を建て現在に至っている。建物は、特別な装飾はなく、シンプルな重層屋根の木造教会である。
内部の主廊は折り上げ天井を有するが、祭壇部だけがリブヴォールト天井である。また、列柱の上部には五島特有の椿の装飾が施されている。
この地区の信徒の祖先は、寛政年間に外海地方の黒崎から移住してきたキリシタンだが、現在、主任教会のある桐地区が伝道師ガスパル与作の出身地であったことから、明治初め「五島崩れ」と言われる迫害が激しかったところのひとつでもある。この教会は、激しい弾圧を経験した信徒たちの「五島で一番美しい聖堂を造りたい」という願いを形にしたものである |
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